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中国 引退幹部が公開状――言論の自由を求めて立ち上がった

2010年10月15日

【新唐人2010年10月16日付ニュース】先日、中国共産党の元高官など23名の引退幹部が最近、ネットで公開状を発表。憲法が保障する言論や出版の自由を訴えました。公開状はまた、500名以上の各界の人物の支持も集めました。

故毛沢東主席の秘書だった李鋭(りえい)氏、「人民日報」の胡績偉(こ せきい)元社長などが公開状で、憲法第35条が保障している言論の自由を訴えました。

公開状では8点を要求しています。メディアの独立、記者への締め付けの禁止、ネットの内容の勝手な削除の禁止、ネット閲覧の制限の解除などです。

公開状の発起人の1人、国防大学の辛子陵(しんしりょう)元研究員が、公開状への思いを語りました。
国防大学 辛子陵・元研究員
「中国は ここまで来たら、もう問題を避けられません。さもなければ、国は方向性を見失います。政権の安定だけでは、だめです。安定を強調するのは、民意を聞かず、抑えつけているからです」

公開状には「30年の改革開放を経ても、我々はまだ、香港の植民地時代の言論の自由にさえ及ばない」とあるほか、中国の憲法が保障する言論の自由は空論であり、「偽の民主は、世界の民主における醜聞だ」と指摘。

最近、温家宝首相はCNNの取材に対して、「言論の自由は、いかなる国にとっても不可欠で、民主自由を望む人々の心は、拒めない」と発言。公開状は、この話が中国のメディアによって削除された点を非難しています。

国防大学 辛子陵・元研究員
「中央宣伝部はなぜ、温首相の言葉を削除したのでしょうか。でも共産党内部の一部の左派はこのやり方を好みます。これは左派にとっては常套手段です。中国の極左思想は恐ろしい。最高指導者の指示がなくても、なんでもやります。人々は改革を望みます。多くの共産党高官も、この点を分っており、改革は唯一の道なのです」

公開状を支持した、中南海元法律秘書の俞(ゆ) さんは、「共産党は政治改革をする気などさらさらない。だから温首相の言論の自由に関する発言も、封殺された」と述べました。
中南海元法律秘書 俞梅蓀氏
「まず中央宣伝部は中央の指導を受けます。中央を制御できません。中央のやり方を踏襲します。だから民主や法治を望んでおらず、言論の自由を弾圧します」

この公開状は10月1日から10日間、署名を受け付け、10月11日に公開されました。発起人の1人で、「成都日報」の元編集者である鉄流(てつりゅう)氏は、「署名で支持する人は増えており、年齢層が広い上、大半はマスコミだ」といいます。

「成都日報」元編集者 鉄流氏
「500人を超えました。最高齢は97歳、最年少は22歳、年齢層は広いです。また署名した人の6割がマスコミ関係者で、著名な方も多いです」

「中国海洋報」の元記者の昝(さん)さんは、これまでブログで真実を暴露してきたため、しょっちゅう削除されています。昝さんは、言論の自由のない国は、閉鎖的な国になると警告します。
「中国海洋報」元記者 昝愛宗
「もし国の新聞がある党に支配され、政府に独占されていたら、国民にとって不公平です。
国民の言論の自由は政府の発言ではなく、国民自身のルートで表現すべきです」

俞(ゆ)さんは、当局の常套手段の封殺や検閲は、民意を抑えつける結果、逆に社会が不安定になると警告します。
中南海元法律秘書 俞梅蓀氏
「人々を追い詰め、蜂起に駆り立てます。だから言論の自由は一種のガス抜きです。
ガスをためておいたら、爆発します。社会が爆発します」

イギリスの新聞「フィナンシャル・タイムズ」によると、この公開状は10月12日の朝、中国で最大のポータルサイト、「新浪網SINA」のブログに掲載。しかし、当局の封殺に遭いました。

これは公開状に書かれた「中国の特色ある社会主義民主は、実にひどすぎる」を裏付けました。

新唐人がお送りしました。http://ntdtv.com/xtr/b5/2010/10/14/a442722.html#video
上のリンクをクリックすると、このニュースの中国語版が見られます。
 

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